構想頭出し / 2026年5月 v0.1

中小内装仕上工事会社の見積を、
桐井グループのインフラに。

建設業界で長年積み上がってきた「見積をつくる手間」を、AIと伴走コンサルで再設計する。 ITS工房 × ネクスゲートで、約4ヶ月のPoCを通じて「ソリューション化できそう」を判定する。 その過程で、桐井グループの見積機会と受注率を構造的に押し上げるファネルが立ち上がる。

PoC期間 約4ヶ月(Phase 0–3)
初期スコープ システム天井領域
ゴール 桐井経営層との「いけそう」合意
SECTION 1 — 構想サマリー

なぜ今、桐井グループがこれをやるのか。

中小の内装仕上工事会社は、ゼネコンからの見積依頼書を毎月さばききれていない。 この「見積を出せない案件」こそ、桐井グループが建材インフラとして取り込み損ねている市場である。 「見積AI × 伴走コンサル」でこの構造を裏返し、最初の領域として桐井が強い システム天井 / 間仕切り / 建具 / 軽鉄下地から商品化を検証する。

商品形態
コンサル × AIパッケージ
SaaSではない。AIだけでは現場に定着しない領域に、ネクスゲートが伴走コンサルとして入り、 個社ごとの見積ルールを構築・運用する継続フィー型サービス。
検証期間
PoC 約4ヶ月で判定
Phase 0設計 → Phase 1手作業ベースライン → Phase 2 AI実装 → Phase 3評価。 B+Cハイブリッドの実行体制で、過剰投資せずに「商品化できるか」を見極める。
真のゴール
経営層が「いけそう」と判断できる具体物
数値の合格点を満たすことが目的ではない。 桐井経営層が 次の投資判断を下せるだけの具体物 を、宮崎主導で組み立てる。
最初に取り組む領域 — 桐井グループが強いカテゴリに集中する
Phase 1 のスコープは 桐井領域に絞る。 システム天井 / 間仕切り / 建具 / 軽鉄下地 の見積ルールを業界標準として定義し、 その上に各工事会社の個社ルールを積む。共通基盤は最初から「全工種拡張可能」で設計しておき、 将来の横展開を妨げない。
SECTION 2 — ファネル戦略

見積機会 × 受注率 = グループ受注の幾何級数的拡大

本構想の中核は、2つのAIで桐井グループのファネルを上下流から押し広げること。 見積AIがファネルの上流(見積機会)を、積算AIがファネルの下流(受注率)を担当する。 どちらも掛け算の関数なので、両方が動くと受注は幾何級数的に伸びる。

本資料の
用語定義
見積AI 工事会社がゼネコンに提出する見積書を作るAI。外販対象・ファネル上流
積算AI ITS工房積算代行業務をAI化したもの。自社進化・ファネル下流
UPSTREAM 見積依頼 ゼネコンから着信 桐井グループ ファネル 建材販売 / 受注獲得 DOWNSTREAM グループ受注 資材売上の積み上げ 見積AI(外販) → 見積機会を増やす(ファネル上流) 積算AI(自社進化) → 受注率を高める(ファネル下流)
見積機会 × 受注率 = 桐井グループ受注
どちらも掛け算の項。両方を動かすことで、受注は幾何級数的に伸びる。
外販プロジェクト・ファネル上流

見積AI

中小内装仕上工事会社向けに、見積書生成を伴走支援するAIサービス
役割 工事会社が捌けていない見積依頼をAIで処理。見積を出せる案件の数を引き上げる。
桐井KPI 見積依頼書の受領件数(依頼書が桐井に集積する副次効果)。見積機会の総量を底上げ。
主担当 ネクスゲート(構想設計・伴走コンサル)× ITS工房(パイロット顧客・実装支援)
自社進化プロジェクト・ファネル下流

積算AI(積算BPO起点)

ITS工房の積算代行業務を高度化・AI化し、桐井製品の組み込みを促進する
役割 既存の積算代行で蓄積した「図面 × 積算結果」のペアデータを正解データセットとして活用。桐井製品の積算組み込みを高度化。
桐井KPI 桐井製品の受注件数。提案段階での採用率・受注率の向上
主担当 ITS工房(既存事業の延長)× 桐井製作所デジタル戦略部(連携先)
実行は分離、設計は統合。共通基盤・データプール・業界ルールは両PJで共有可能な形で構築する。
SECTION 3 — 2プロジェクト構造

見積AI / 積算BPO の中身を骨格レベルで。

2つのプロジェクトの設計思想を、軽量に開示する。詳細仕様・契約条件・データ権利等は次フェーズで詰める。

01見積AI 商品設計(外販)

見積AIは 3レイヤー構造 で設計する。共通基盤は将来の全工種展開を前提に汎用化し、 業界ルール・個社ルールは段階的に積み上げる。

L1共通基盤
ゼネコン依頼書の取り込み・自社マスタDBへのマッピング・自社FMTへの出力までを担う汎用エンジン。 最初から全工種拡張可能 な形で設計し、将来の横展開を妨げない。
L2業界ルール
Phase 1 は桐井領域に絞る — システム天井 / 間仕切り / 建具 / 軽鉄下地。 項目体系・呼称ゆれの吸収・標準的な単価レンジを業界共通ルールとして定義する。
L3個社ルール
各工事会社の自社マスタ・標準単価・取引先別の特殊運用を、伴走コンサルで構築する。 ここが本サービスの売りの核であり、解約抑止の源泉でもある。

02見積AIの2大論点

マッピング
ゼネコン依頼書の項目を、自社マスタDBの項目にどう紐づけるか。
担当者ごとに表記が揺れるため、静的マスタでは吸収しきれない。継続学習する仕組みが必要。
出力 + 単価
自社の見積FMTに出力し、単価を自動入力する。 単価は個社ルールに依存するため、Layer 3 の個社マスタとの連動設計が要。

03学習機構の進化(B案 → C案)

Phase 1 — 現実解

B案:ネクスゲート月次代行

学習・チューニングはネクスゲートが月次で代行。 副次効果として 桐井製作所に依頼書データが集積 し、ファネル戦略の燃料になる。

04積算BPO + 積算AI の連携方針(自社進化)

積算AIは見積AIとは別プロジェクトで進める(業務フェーズ・データ・顧客が違うため)。 ただし共通基盤・データプールは見積AIと共有する。

既存資産の活用

ペアデータを正解データセットに

ITS工房の積算代行で長年蓄積された「図面 × 積算結果」のペアが、AI学習の正解データになる
価値 業界で他社が容易に再現できないITS工房固有のデータ資産。図面読込AI開発の最も重要な学習源。
活用先 桐井製品(システム天井・間仕切り等)の積算組み込みロジックの自動化。
体制設計

桐井 デジタル戦略部との連携

既に進行中の積算部長ドキュメント整備を、本構想 Phase 1 の前段として位置づけ直す
論点 ドキュメント粒度を 「業務標準化のための文章」 → 「BPO/AI実装の構造化データ」 に格上げ。最初に伝えれば手戻りを防げる。
時期 5月のキックオフMTGで方向性を共有予定。
SECTION 4 — PoC実行計画

4ヶ月で「ソリューション化できそうか」を判定する。

スコープを絞って小さく始める。システム天井領域 × 複数ゼネコン をPoC範囲とし、 図面読込はPoC範囲外(学習データの保存だけ最初から行う)。 4ヶ月を4フェーズに分け、宮崎+桐井経営層で「いけそう」判定を出す。

Phase 0 — 1ヶ月
設計
体制 / スコープ / データ
検証データ要件・実行体制・判定基準を確定。共通基盤の最小機能セットと、 業界ルール / 個社ルールのレイヤー切り分けを定義。
Phase 1 — 1ヶ月
手作業ベースライン
人手で精度の上限を把握
AI実装に入る前に、手作業で見積書を生成。項目一致率と単価誤差の人手上限を把握し、 AI設計の目標値を握る。
Phase 2 — 1.5ヶ月
AI実装と精度検証
3レイヤーの実装
共通基盤 + 業界ルール + 個社ルールを段階的に実装。 複数ゼネコンの依頼書で精度を測定し、判定基準への到達度を確認。
Phase 3 — 0.5ヶ月
評価と判定
経営層判定 / 商品化判断
実証結果を3点セットに整理。 宮崎 + 桐井経営層 で本格展開判断を行う。
📐 PoC判定基準(Phase 2-3で測定)
項目一致率 80% 以上 × 単価誤差 ±10% 以内
ただし数値の合格はあくまで手段であり、本質は 桐井経営層が「次の投資判断を下せる具体物」 が揃うこと。 実証結果の精度に加え、メソッドの再現性 / プロトタイプの完成度 / KPIインパクトの蓋然性を総合評価する。
PoCは「システム天井領域 × 複数ゼネコン」に絞る。図面読込(CAD・PDF・手書き)は PoC 範囲外(学習用データの保存は最初から実施)。

PoC成果物(3点セット)

1
動くプロトタイプ

システム天井領域の見積生成デモ。視覚的なフィージビリティ証明として、桐井経営層に直接触ってもらう想定。

2
メソッド体系化

業界ルール + 個社ルール構築の再現可能なプロセス。商品としての横展開可能性を担保するレシピ。

3
検証材料

マッピング精度・単価精度の実測値とその解釈。次フェーズの投資判断に必要な事実ベース。

次のステップ

本資料の感触を踏まえ、5月中下旬に PoC企画書 v0.5(コスト分担・データ権利・必要協力事項を含むフル企画書)に進む。 並行して、Phase 0 の検証データ要件確定(ITS工房 ペアデータ蓄積状況の確認)を進める。